第2回官民連携した雇用情報システム(仮称)運営協議会議事要旨 1 日 時 平成12年10月26日(木)16:00〜18:00 2 場 所 虎ノ門パストラル本館6階「雅」 3 出席者 以下の参集者(敬称略)が出席した。 諏訪座長、會本、河西、木ノ内、三村、松井、吉村、生田 4 議 題 (1) 労働力需給の適正かつ円滑な調整を図るための官民連携の在り方に          ついて       (2) 官民連携した雇用情報システムについて       (3) その他 5 議事経緯 (1) 官民連携した雇用情報システム(仮称)に係る意向把握、AJB           (America's Job Bank)、労働市場における民間・国の役割等、官           民連携した雇用情報システム(仮称)の政策効果等について労働省           より説明があった。        (2) ヒアリング、アンケートの実施について、意見交換が行われた。        (3) 労働力需給の適正かつ円滑な調整を図るための官民連携の在り方           について、意見交換が行われた。 〔主な議論の概要〕 (1) ヒアリング、アンケートの実施について ○ 意向の把握について、ヒアリングの対象人数が少ないと、出てくる意見にはブレが出 るのではないか。また、アンケートについても、入職経路別に行うなど工夫をした方がい いのではないか。 ○ ヒアリング及びアンケートについては、出来るだけ多くの人に対して行うのが望まし いとは思うが、実行に当たっての制約もあり、結果は当面のものとして扱うものと整理し 、結果のブレについては十分念頭に置くということで実施することとできないか。 ○ 求人情報検索システムの構築という考えが普遍化しているとは言えない状況の下、意 味のある結果を得るため、時期、対象の選択について、今日この場で議論した方がいいの ではないか。 ○ 踏み込んだ質問内容とすることは、時期尚早ではないか。システムをどのように理解 させるかによって、結果が左右される面があるのではないか。 ○ 調査結果にある程度のブレが生じるとしても、とりあえず聞いてみることにも価値は あると思う。ただし、従業員調査については、人員整理等の実施に結びつけられやすく、 企業として対応しにくい面もあるのではないか。 ○ 調査を行うのはよいが、実のあるものにならなければ意味がないので、仕組みについ ての検討がもう少し進んでから行うという考え方もある。 ○ インターネットを使っている可能性の高い学生にも調査をやってみたらどうか。また 、調査の対象には現にインターネットの利用者であるかどうかも区別できるようにすべき ではないか。 ○ インターネットを活用しているホワイトカラーがどの程度いるのかということもあり 、システムに対する温度差はかなり大きいのではないか。インターネットを使いこなして いる人にはこのシステムは結構なものということになろうが、インターネットを使ってい ない人は良く分からないと言うであろう。 ○ 11年度の中小企業白書では、中小企業のインターネット導入率は4割程度だったと 思う。 ○ 伝統的職業を取り扱う紹介業者の場合、ホームページを持っているところも少なく、 現状では、制度についての具体的なイメージを持てない場合が懸念される。 ○ ヒアリングについては、その対象者にこのシステムの内容について、第1回及び第2 回の運営協議会の資料及び議事要旨を読んできてもらうこととしてはどうか。 アンケートについては、聞き方によって答が変わることは重々承知しており、まず、入口 でインターネットを使っているかどうかを質問し、集計してはどうか。なお、資料中の対 象者数は目安の数字である。求職者への調査については、人材銀行での実施を想定してい るが、学生職業センターで学生対象の調査実施も検討したい。需給調整機関調査について は、民間職業紹介事業者、求人情報提供事業者、経済団体を考えている。 ○ 今回行おうとしているのは、将来に向けて、市場が動き出す前に調査を行うというニ ーズ調査ということになろうが、その手法としては、 1外国ではどうかを調べる、 2利用 するであろう人を想定して調査を行う、 3潜在的な需要を調査する、といったようなもの がある。今回の調査は、ITインフラが整っていく中でどのようなサービスを考えたらい いかというニーズ調査と理解している。 ○ こういった仕組みが現在ないことから、いかに将来のベースを作りあげていくかにつ いて考えるための調査として、この調査はやってみる価値があると思う。 ○ このようなシステムに対するニーズについては、ともかくデータがないのが現状であ り、ある程度はデータは必要であることから、このような調査は意味があるが、得られる データはあくまで過渡期のもので、かつ、限られた職種及び年齢層のものになってしまう という認識は必要であろう。 ○ システムの内容がまだわからないまま、議論が残されているままニーズ調査を行うの はどうかと思う。話が進んだときにタイミング良く行ってはどうか。 ○ 調査を行うなら、今の潜在化しているニーズについて幅広く聞くようにした方がよい 。そして、議論が進んだときにそれに合わせてもう少し細かく尋ねるというように進めて いくのがいいのではないか。 ○ 調査にも手順が大事である。得られたデータは時に非常に力を持つことがある。 ○ ヒアリングについては、その限界について共通の認識があるようなので行って差し支 えないと思われる。  アンケートについては、基礎的な調査として行う方がよいので、このような制度を前提 とするという形ではなく、もう少し緩やかな方向性について聞く方法の方がよいだろう。 ○ 相場観をある程度持った上で議論した方がいいから、調査はやった方が良い。ただし 内容的にはボヤッとした調査の方がいいだろう。 ○ いくつかの項目を除けば、この案は十分ボヤッとしているのではないか。 ○ 調査自体には賛成だが、この調査の案では一つの製品が前提となっているということ について皆さんが心配されているのではないかと考える。手法としては、ニーズが浮き彫 りになるようなものにする必要があり、質問の構造化が不可欠である。いくつかの質問項 目を立て、複数回答のような形で行う、というような工夫をしたらどうか。 ○ 調査の依頼文については、今はこういう時代で、こういったものが必要となり、とい った形で易しい言葉で書いた方がいいだろう。 ○ 前提としているものがハッキリしすぎている質問は不適当ではないか。 ○ 自由回答欄は処理集計が大変なのでなるべく記号化するほうがいいが、あまり誘導尋 問にならないように注意する必要がある。  アンケートを行うことについては了解事項として、内容及びやり方については、このま まではどうかという疑問も多いようであるので、整理してもらってもう一度検討すること としたい。 ○ 相場感をある程度持つという観点からも、調査時期についても考えるべきではないか 。 ○ 時期については、手法とあわせて検討することにしたい。調査はすべて揃わなくても 、少しずつでもこの場に出してもらって議論できればよいのではないか。 ○ ヒアリングは、準備させていただいた資料に沿った形で準備させていただくことにす る。アンケートについては御指摘を踏まえ、次回までに整理して再度御検討いただくこと としたい。 (2) 労働力需給調整システムの適正かつ円滑な調整を図るための官民連携の在り方に ついて ○ AJBについては、制度発足の経緯等を、できれば調べてもらいたい。資料3につい ては、読む人によってはいろいろに読めるのだろうが、「民間の創意工夫・・」、「多様 な選択・・」についてみた場合に、このシステムはどうかと思う。 官民の連携については、求人情報を扱う者としてきちんと議論したいと思っている。これ をどのように進めていくかという大きな流れについて、もっと議論が必要ではないか。 ○ 大きな流れについても、この協議会の場で、部分的なところについての議論をやりな がら少しずつもんでいくことが可能ではないか。 ○ ここまでは官で、ここから先は民の自主性に委ねるというような将来の絵を描くこと を念頭におきつつ議論する必要があるのではないか。 ○ 今まで職業紹介は国が独占して行うという考え方があったが、ILO181号条約に よりその考え方が変化し、民間の有用性と官と民の協調についての基本的な枠組みが与え られたばかりである。それを具体的にどのようにすすめるかが肝心であるが、このシステ ムがその先駆けととらえ、考えていけばよいのではないか。 ○ 官主導などということだけで目くじらを立てるのではなく、労働省の案を民間が逆手 に取る位のつもりでうまく活用するという方向で考えていくべきではないか。 ○ いわゆる棲み分け論でも、分離、混在などなどいくつかパターンがある。AJBは一 つのサンプルとなるのではないか。このような民間、公共の求人情報を、一元的に検索で き、その結果、それぞれの機関にアクセスできるようにするシステムは、コンシューマー 、クライアントの立場からみると、使いやすく、かつ、安価に情報を得ることを可能とす る意味でのワンストップサービスとして必要なものだろう。 ただし、公共政策、セーフティネットとして、ワンストップサービスを行うことは正しい ことであるとしても、これを誰が作るかということについては、よく検討すべきである。 その際、官がやることを否定しながら、民でできないということでは無責任であるという ことには留意しなければならないと思う。 また、このようなワンストップサービスは、是非とも使いやすいものにしなければならな い。 ○ ワンストップサービスについて、官と民でつくるからいいというわけではないのでは ないか。民もワンストップサービスを提供するための努力をしており、今までのノウハウ があると思う。 ○ 民がやる場合については、情報の抱え込みの問題をどうするかということがあり、民 に処理しきれるだろうか。今回のシステムは、作り方によってはサイバースペースにおけ るインフラになり得るものであろう。 ○ 資料4についてであるが、検索が早ければいいというわけではなく、きちんとしたマ ッチングにどのように貢献したかを見る必要があるのではないか。また、このようなシス テムについて、何でも一つならいいのかという疑問があり、多種多様な中でこそ創意工夫 が可能となるのではないか。また、国民経済の効果ということであれば、コストも勘案す る必要があるのではないか。 ○ このシステムのようなワンストップサービスが選択肢のうちの1つとしてできても、 インデックス情報による検索結果とリンクされている民間機関の情報が直接提供される段 階で創意工夫ができるし、そこが本当の勝負になるだろう。また、こういったシステムが 出来ると、民が既に多種多様な創意工夫をしているのであれば民の優位性がかえって明ら かになるのではないか。 ○ 各機関の持つ情報にリンクするとしても、1カ所の検索エンジンに求人情報が載って いるのではブランドが表れる余地がなくなるのではないか。 ○ 今回の説明でもワンストップの先をどうするかは参加機関が決められるようになって おり、ブランドイメージを協調したい機関の場合は、二次検索で出せるのではないかと思 われ、ブランドイメージがなくなることはないのではないか。資料6の結果イメージの所 でもあるように、詳細情報がどこにあるかは検索結果のところで示されるので問題はない のではないか。 ○ 労働者を採用しようとする企業側からみると、民間の需給調整機関が利用できる新し いチャンネルができるという効果がある。例えば、アメリカのAJBというワンストップ サービスは、民間の求人情報を提供しているが、その運営は官のみで行われている。これ によりアメリカで問題がおきているのか教えてもらいたい。 ○ このシステムは、新たなチャンネルを選択肢の1つとして付け加えるというものであ り、さらに、ワンストップサービスはあくまで入り口に過ぎず、そこから先はそれぞれの 機関が運営するものである。例えば、民間の需給調整機関の中には、自社を利用してもら うためにこのシステムに参加し、これによりアクセスの件数が増え、ビジネスチャンスが 広がることもある。「ポータルサイトを官が作れば労働市場が悪くなってしまう」という 趣旨かと思うが、どのようなことがどう悪くなるのかについての立証をしてもらえると、 議論がし易いのではないか。 ○ 労働力需給についての監督権限を持つ労働省がこのシステムの運営を行うのは果たし て良いことなのだろうか。 ○ 今日の議論では、 1コンシューマーの立場からみて、ワンストップサービスをやるべ きなのかどうか、 2ワンストップサービスをどういう形で運営していくべきか、 3ワンス トップサービスのサービスの中身はどうあるべきか、の3つの異なる議論が整理されずに 行われていたように思う。3点を分けて議論していくべきではないか。分けて議論してい って、関係者の効用を最大化しうる解を求めて行くべきであろう。 ブランドの議論については、ブランドが分かるように示せる所を通過して詳細情報に行く ような仕組みも選択できるようにすればいいのではないかと思う。 その他、ワンストップサービスの中での機会の平等性の確保は重要であるし、監督権限と の関係等についても検討していけばよいのではないか。 ○ 官民連携した雇用情報システムというタイトルについて再考が必要ではないか。資料 8の2(2)については、インターネット万能のような考えが感じられるが、よく検討す べきではないか。 ○ 名前は仮称ということであり、例えば「雇用情報を巡るワンストップサービス運営協 議会」くらいの気持ちで議論を進めていただければよいのではないかと思う。 なお、次 回は11月1日(水)の10:00から、次々回は11月15日(水)午前中ということ でよろしくお願いする。 ○ 内容としては次回はヒアリングを行うこととし、対象者については事前に連絡するこ ととしたい。 ○ ヒアリングは一人15分というやり方ではなく、4人一度に行うような集団面接方式 がいいのではないか。 (以上)