第4回官民連携した雇用情報システム(仮称)運営協議会議事要旨 1 日 時 平成12年11月15日(水)10:00〜12:00 2 場 所 虎ノ門パストラル新館6階「桐」 3 出席者 以下の参集者(敬称略)が出席した。 諏訪座長、河西、木ノ内、三村、松井、吉村、生田 4 議 題 (1) 労働力需給の適正かつ円滑な調整を図るための官民連携の在り方につ          いて       (2) 官民連携した雇用情報システム(仮称)について       (3) その他 5 議事経緯 (1) 官民連携した雇用情報システム(仮称)に係る意向の把握等につい           て、労働省より説明があった。        (2) 委員より提出された資料について提出者より説明があり、これを踏           まえ、官民連携の在り方等について、意見交換が行われた。 〔主な議論の概要〕 (1) 委員提出資料説明 ○ まず求人情報誌の事業の仕組みについて御説明し、その後で今回のシステムとの関係 について意見を述べたい。  基本的な立場として、官民共通の検索機能を有する官製の無料ポータルサイトが出現す れば、求職者のアクセスとマッチングを事実上独占する懸念があり、情報誌をはじめとす る民間の求人情報提供事業に重大な影響を与え、ひいては我が国の労働力需給調整機能の 健全な発展が阻害されるおそれがあると考えており、現段階では労働省の提案したシステ ムには賛成しかねるとの考えである。  職業紹介事業と求人情報提供事業との違いは、前者では原則として採用の時点で課金さ れるのに対し、後者では申込みを受け、媒体に掲載する段階で課金が行われることにある 。求人情報提供事業者は、こうした課金の仕組みによって、積極的な求人開拓を行い、求 職者の就職活動に寄与している。入職経路としても求人広告は30%以上を占める大きな ものであり、労働市場で大きな役割を担っている。  現在の求人情報提供事業については、いわゆる市場原理により、求人者は複数の求人ル ートを使い分けている状態にある。しかし、官製の巨大なポータルサイトができると、と にかくそれに自分の求人情報が出ればよいこととなるので、利用しようとする者は掲載料 の安いサイトに流れるようになる。求人ルートとしてはポータルサイト一つで済むように なる。その結果として、市場が縮小、崩壊し、活力は失われ、民間の労働力需給調整機能 が機能不全に陥るおそれも否定できないと考える。  次の資料では、官製ポータルサイトであるこのシステムについては、行政改革の理念か ら疑問があり、官民の役割分担が不明確であること、そして雇用のミスマッチ解消にはつ ながらないおそれがあることを説明し、併せて、民間求人情報提供事業者の立場から「ワ ンストップサービス」についての見解を述べさせていただきたい。  行政改革の理念は民間でできるものは民間に委ねるというものであるが、民間の求人情 報サイト等を統合する形でサイトへの参加を呼びかけることはその理念に反するものと考 える。アメリカでは職業紹介に対する法的規制は緩く、そのために人材ビジネス市場は9 4年から4年間で倍近くまで成長した。一方、日本では人材関連分野は新規・成長15分 野に認定されているものの、政府は、公共職業安定所を運営しながら、民間の労働力需給 調整事業者に対し指導監督を行う立場にあり、官と民との公正かつ自由な競争の実現が保 障される状況にはない。労働力需給政策における官と民とのあるべき役割について充分な 議論が必要であると考える。  公共職業安定所に寄せられた求人のうち7割は未充足であるというが、これは、情報の 更新が遅く鮮度が低いこと、スクリーニングがないために情報の信頼性が担保されていな いこと等、システムに問題があることが理由となっていると考えている、このような状況 では求人件数をただ増やすだけのような施策を講じても意味がなく、充足されないような ジャンク情報ばかりになってしまうおそれがあると考える。  また、民間の事業にはユーザーの利便性とビジネス性とのバランスの最適化が大切だが 、このシステムでは、求人情報提供事業者は持っている情報を提供すればするほどユーザ ーの利便性は増すものの、ビジネス性が失われていくおそれがあることは先程述べたとお りである。  最後に民間側からの官民協力について提案をさせていただく。それは、 1公共職業安定 所で受理した求人に関する情報をデータベース化し、民間の労働力需給調整事業者が利用 できるようにすること、 2公共職業安定所で民間の労働力需給調整事業者に関する情報を 提供できるようにすること、 3求人者に対して民間の労働力需給調整事業者の利用を勧奨 すること、 4募集活動費用補助のバウチャー券を発行し、求人者に支給すること、 5公共 職業安定所の求人データを民間のサイトに「提供する」、「リンクを申し出る」、「バナ ー広告を出す」等の方策の実行に取り組むこと、 5求人情報をスクリーニングし、悪質な 業者等に関する情報を官と民とで共有すること、 6社会・労働保険の加入の有無の情報を 開示すること、といったところである。 ○ 官民連携した雇用情報システムの構築のような発想は、今回突然現れたようなもので はなく、世界的な流れの中で出てきたものと言うべきである。民は官の補完のみを行うと 位置づけていたILO第96号条約に対する疑問が提起され、1997年のILO第18 1号条約の採択により、民間が労働力需給調整に果たす役割が官と同列に並べられ、官民 協力の促進等が図られるべきこととされた。日本でも職業安定法が改正され、労働力需給 調整を官民協力して行うことが規定された。  今回のこのシステムの構想は、我々の永年の主張の具体化の1つであり、その端緒に過 ぎない。参加する民間機関のそれぞれの特性に応じた柔軟な参加が可能な仕組みとするこ とにより、多くの機関の参加を促し、求職者にも利便性が高く、かつ、透明な運営のなさ れる仕組みにしてほしい。 (2) 資料等についての議論 ○ 資料にあるアンケート調査はもう行っているのか。 ○ 既に配布している。 ○ アンケートは締め切りが迫っているようだが、集計途中のものでもよいから次回の協 議会に調査結果を出してほしい。 ○ 間に合うように努力したい。 ○ アンケートの実施については、回収率が悪くても仕方がないと思う。私も企業にアン ケートへの協力をお願いしたけれども、どれ程回答してもらえるのか少々心許ない。 ○ 結果が出しだい、協議会でみなさんと検討することとしたい。 (3) 委員配付資料についての議論 ○ 木ノ内委員の資料のうち、15日付けの資料「官民協力のご提案」を除いたものには いくつか事実に関する誤解があるように思う。また、今まで提出した資料は、運営協議会 の庶務担当の方で座長とも相談しながら責任を持って作成したものであるが、この資料を 一切考慮に入れないで資料を作成しておられるかのようにも見受けられ、本当に悲しい、 残念な思いである。  まず、1日付の資料から述べさせていただくが、「官製ポータルサイト」という見出し の表現については、このシステムは職業安定法第5条の2にあるような官民の連携をめざ すものであって、運営協議会の場で、このように民間機関の方々の貴重な御意見を伺いな がら内容をつめているところであり、同じように民間機関が参加しているが国や州の職員 のみで運営方法をつめて官が一方的に運営しているアメリカのAJBのようなものとは異 なることから、あまり適当といえない表現ではないかと思う。  P.2以下の「雇用情報ポータルサイトが求人情報提供事業者に与える影響」について 3点述べさせていただきたい。  まず、「無料」のところに求人者の注文が流れていくということについては、市場では サービスの内容によって優劣が決まるものであり、木ノ内委員が資料の別の箇所で、官の 情報は情報の選別や更新の方法に問題がある旨指摘されていることからも明らかなように 、必ずしも無料のところに集中するものではないのではないか。また、このシステムはあ くまで求人情報のインデックスの提供に止まるものであり、情報のありかがわかった後は 、民間のサイト等でその内容を確認する仕組みである。この場合、ハローワークの情報に ついては企業名が非公表となることは、一貫して御説明しているとおりである。さらに、 利便性の高いサイトについては、このシステムを利用することなく直接アクセスする求職 者も多数見込まれる。このため、本体情報を有する民間のサイトの利用がなくなるといっ たことは考えられず、本体情報を見る段階で競争が行われるものと考えている。  続いて、参加の自由に関してであるが、現在議論をお願いしている検索システムについ ては、できるだけ多くの民間機関に参加していただき、ワンストップで情報が提供できる 状態が実現することが望ましいと考えているが、民間がこのシステムに参加せず独自にこ のようなポータルサイトを作ることが自由であるのは当然であり、掲載する情報の範囲も 自由に決定できる旨整理している。  アメリカでは、政府が一方的に作ったAJBがあり、民間の職業紹介所や求人情報提供 事業者の中には、これに情報を掲載し、自らの事業運営に役立てている者も多くいるにも かかわらず、民間のサイトは伸びている状況にある。  したがって、市場が崩壊し、利用が無料のところに集中していき他は廃れるとする結論 はあまりにも極端すぎるのではないかと思う。  15日付の資料について申し上げる。行革の理念は確かに尊重すべきものである。この 行革の理念に基づき行政運営を効率化するという観点からは民間の活用が重要であり、今 回のシステムの案はまさにこうした行革の考え方を踏まえたものであって、ハローワーク が中心となるのではなく、求職者にできる限り民間機関を利用してもらおうというもので ある。職業安定法の改正により、民間の果たすべき役割が大きく期待されることとなり、 民間機関には様々な創意、工夫をお願いしたいと考えているが、民間ではカバーしきれな い部分について、憲法上の勤労権の保障、職業選択の自由の保障のセーフティーネットと してハローワークがあるという整理である。  なお、木ノ内委員御指摘のとおり、政策評価は非常に重要であり、このシステムの評価 についても、この運営協議会に御報告する等により可能な限り情報を公開していくつもり である。  また、この運営協議会は今後もずっと続くものである。「官主民補」という御指摘につ いては、システムの運営は、官民共通の労働市場のルールに従うとともに、運営協議会の 場で官民で議論された運営のルールに則って、運営協議会の名において行うこととしてい ることを申し上げておきたい。  なお、木ノ内委員は、ハローワークインターネットサービスでは求人企業名を公表した 方がいいというお考えのように聞こえるが、これについてどのようにお考えか教えていた だきたい。また、このシステムに掲載する情報が募集条件の良くない求人となる公算が高 いという根拠を教えていただければありがたい。インデックス情報により自社のサイトへ アクセスしてもらう仕組みなので、必ずしもそういったことにはならないのではと考えて いる。  情報の鮮度の維持、スクリーニングの実施は重要であると考えているが、本システムに よりインデックス情報で本体情報のありかを示し、そこへのアクセスを促進するという方 法をとることから、より新しい情報を掲載しているところや情報内容が信頼できるサイト に利用が集まることになると考えている。  また、このシステムにより提供される情報の信頼性確保のため、参加機関には参加規約 を遵守していただくし、もし反する場合には情報の掲載を停止したり退出してもらう仕組 みを設けることも考えている。  利便性とビジネス性の両立が必要であることについてはお話のとおりであり、ビジネス 性がなければ多くの機関の参加は望めないことから、この運営協議会の場で出された様々 な具体的指摘を踏まえ、その内容、運営方法等について調整を図っていきたいと考えてい る。  「ワンストップサービス」という言葉については、言葉の整理としては平成12年3月 31日の「行政情報システム各省庁連絡会議」で用いられた意味と同じとはいえないが、 行政サービス提供の効率化の観点から民間機関等の保有する求人情報のありかを示す1つ の窓口を設けることにより求職者、求人企業へのサービスを飛躍的に向上させるとともに 、民間機関の利用促進を図るための仕組みを作るという行政改革の考え方に沿ったものと して整理可能であると考え、使用しているものである。  15日付の「官民協力の御提案」の資料についてであるが、冒頭の2行は御指摘のとお りであり、今回のシステムは民間の利用促進という意味を持つものと考えている。また、 今回のシステムは、当然官民連携の選択肢の1つであると考えており、今後、官民連携に 係る様々なメニューをこの運営協議会の場に提出していただき議論していきたい。
 まず、求人情報の民間機関への提供については、官の求人情報を民間機関に個別に提供 するのは難しく、最も利用のニーズが高いのが求職者である以上、広く一般に公開する方 法しかないと考えている。このようにして公開された情報を、民間が活用するのは自由で あり、ハローワークインターネットサービスの情報も活用可能である。今後、国として民 間が活用しやすくなるよう情報の提供方法について工夫するということは選択肢としてあ り得ると思う。  公共職業安定所の窓口業務を通じた民間機関の周知等については、今回のシステムがま さにこの目的を平等に実現するための効果的な方法であることをまず申し上げておきたい 。また、民間事業者の利用勧奨については、求人受理をした国の機関としてそのとおりに 実施することは難しいと思うが、今回のシステムがまさに民間機関の利用に資する連携の 第1歩だと考えている。バウチャー券を支給する仕組みについては、労働者の募集活動は 民間企業が自らの責任において実施すべき基本的な活動の1つであり、一般的、恒常的な 支援策として設けることは難しい。  次に、ハローワークインターネットサービスと民間のサイトとのリンクは可能と思うが 、バナー広告とはどのような意味かよくわからないので教えていただきたい。ハローワー クの求人情報の提供については、先程述べたように、公開したデータをダウンロードでき るようにする等利用しやすくする点について、企業名の公開がない中で本当にニーズがあ るのか等も含め今後検討することとしたい。苦情等の情報交換については賛成であり、そ の仕組みについて今後検討することとしたい。社会保険や労働保険の適用に関する情報開 示については、一般的な開示は難しいが個別の問い合わせに対応できるか等について今後 検討していきたい。  松井委員の資料については、1及び2は労働者派遣法及び職業安定法の改正についての 考え方と同じ考えが示されていると理解しており、私どもとしても同じ認識を持っている 。  また、今回のシステム構築の検討は官民連携の端緒の一つに過ぎないものであること及 びシステムについては参加しやすい柔軟なルールを設定し、できる限り多くの民間の参加 を促し、求職者から見て透明性と利便性の高いものとするという検討の方向についても、 同感である。 ○ 今出された質問についてお答えいただきたい。 1ハローワークインターネットサービ スについて、求人者名の公開を行うべきだという趣旨でよいのか。 2ジャンク情報ばかり になるということにはならないのでは。 3バナー広告を出すとはどういう意味だろうか。 ○ 官製ポータルサイトという表現については、民間の労働力需給調整事業者が見るとど うしてもそうなる。事務局を官の側に置くと、どうも官が作るというイメージになる。  1については、どういう結果をもたらすかについてはまだ検討していないが、前回のヒ アリングも踏まえて考えてみると、求人社名の公開がないと使い勝手が悪そうである。さ らに、今後の発展の方向について考えると、求職者情報の提供や自動マッチング、インデ ックスではない詳細情報の提供なども考えられるところである。システムが立ち上がった 際にどのように発展していくか、そういったことについて何か考えがあれば教えていただ きたい。  2については、マッチングがしにくい、できない情報が掲載されるという懸念は否定で きないと思う。  3については、いろいろな考え方があるが、その中の一つを例えとしてご提案したまで である。 ○ 安定所からバナー広告を民間のサイトに出すということだと、料金の徴収などはどう すると考えているのか。 ○ サービスの内容は各サイトによって異なるので何とも言えないが、調整してリンク等 を活用してほしいという趣旨である。  このシステムはインデックス情報にとどまらないおそれもあるが、そうでないのならそ の旨を示していただきたい。AJBの在り方についてであるが、AJBの側からでなく民 間の側からどのように映っているかという視点を持ってほしい。 ○ ポータルサイトができると民間のサイトがつぶれる、ということについてであるが、 このようなシステムは検索等について事情のよく分からない人にはとても頼りになるであ ろう。その意味で、重要かつ必要であり、今回の話はそこに魅力を感じる。  また、このシステムで提供されるのはインデックス情報にとどまるので、民間のサイト それぞれが特徴をもって運営を行うことは可能であり、ブランドも出てくると考えている 。情報の新鮮さの確保のために更新は重要であるが、短期的な情報、パターン化した情報 もあるので、それらの属性に応じうまくアクセスできる仕組みを工夫するのも必要ではな いかと思う。 ○ 木ノ内委員の1日付けの資料については、少し不足な点もあると感じたが、行政に対 する我々のフラストレーションではなく、現実にクリアすべき問題の提示と受け止めたい 。15日付けの資料の「官民協力のご提案」については、協議会で我々がよりよいものを 作り行政に反映させていくという姿勢を示されており、とても有意義なものである。  今まで職業紹介事業者は厳しい規制の下で事業を行っていたが、平成11年の職業安定 法改正で規制が緩和された。今はそのような状況の下で若干の混乱も見られるところであ り、一定の枠組みを作らないと大変なことになってしまうと考えている。少しずつ考えを 資料にまとめ、提出したいと考えている。 ○ インターネットというものを職業安定法の中でどう位置づけるかが重要である。情報 の削除・更新について、利用者の意向にそっていろいろな方法が採れるような仕組みにつ いて考えてほしい。 ○ 求人情報の性質は多様であり、一定期間で情報を一律に削除するのはあまりいいこと ではないのではないかと思う。 ○ 求人側の意向も踏まえ、各機関によって公開期間について、ある程度選択できる自由 度が必要ではないかと思う。実現できる方向が何なのか、一番いいのは何なのか考えてい くとよいのではないか。 ○ 求人情報提供事業と職業紹介事業とでは情報の扱い方がだいぶ異なるので、更新につ いては、よく議論する必要があると思う。 ○ 情報の新鮮さとは、その求人が生きているか生きていないかということであるが、求 人の性格によって異なるものであるので、求人者の意向で変えられるようにするとよいの ではないか。 ○ 求人はあるがマッチングできるスキルを持つ人が少ないというケースはよくあり、そ のような求人はずっと出されていることになる面がある。 ○ 求人を資料にある就業形態の4カテゴリーに分類し、公共、民間の参加機関の属性に 合わせて更新の期間を設定して自動更新する仕組みとした上で、情報更新時に事前に求人 者の許にメールが出され、そこで更新・削除の確認を行うというシステムがよいのではな いか。機械的に管理を行う要請もあるので、調整を図るには仕組みの方向をきちんと議論 してアイデアをシステムエンジニアに提示できるようにする必要があると思う。 ○ ジャンク情報については、既に充足されている良好求人で客をおびき寄せるというよ うないわゆるオトリ広告の問題もある。 ○ インデックス情報の公開のみを行うのであれば、そこにマーケットのようなものがで き、競争が起こる。そこに不正な情報が持ち込まれるおそれは十分にある。御指摘のとお り、苦情受付と悪意者の排除のシステムをきちんと付ける必要があるだろう。 ○ 検索できるポータルサイトを作ると、インデックス情報だけでかなりの件数にヒット するという場合もある。あまりに多いと利用者は困るのではないかと思う。 ○ その検索結果について民間がさらに工夫を加えられるようにするという考え方もある 。また、システム上で更に絞れるようにする方法もあり得るので、運営協議会で検討して いくべきではないか。 ○ このシステムで求職者情報を民間が活用できるとの発言があったように記憶している が、その意味を教えていただきたい。 ○ いくつかの点について御説明する。まず、労働省としては、このシステムで扱うのは インデックス情報にとめるつもりである。情報の鮮度の問題については、各参加機関の判 断によるが、座長から御指摘があった案をベースに検討していってはどうかと考えている 。システムの検索結果はいわゆる公共財と考えており、誰がどのように利用してもよいと いう考えを持っている。繰り返しになるが、官の求人情報のデータをダウンロードできる ようにする等利用しやすくする点については、今後検討していきたい。求職者情報の提供 については、第1回目の運営協議会で御説明したとおり、このシステムで将来的には実施 することを想定しているが、ハローワークにおける求職者情報の提供体制の検討がまだで きていない。このため、このつめを進めた上で、今後の運営協議会の御議論も踏まえて、 対処方針を考えたい。 ○ 鮮度が悪い情報を載せておくのはよくないという指摘があったが、質のあまりよくな い安定所の求人情報の提供を受けることとは相容れないのではないか。  官製ポータルサイトの問題として指摘されていた問題は、本当はインターネットをうま く利用できる企業が生き残るというウェブサイトビジネスの在り方の問題であり、紙とい う媒体からインターネットを通じた取引に社会が変化するということの一般的な問題がこ こに出てきているに過ぎないと考える。いずれにしても、今回のシステムの構築によって 利用料無料のサイトに利用が収斂するというものではないのではないか。サービスについ て同じ土俵の上で一斉に競争が行われた場合、本当にいいところが残って、良くないとこ ろは脱落していくというようになるのではないか。 ○ 求人情報提供事業者は自助努力で新しい価値を創造しているが、そのような努力が失 われるおそれがあると考えている。官の求人情報を公共財として民間機関が利用できると いうことは大変すばらしい。官と民とが自由に情報をやりとりできることは大事であり、 民間は価値を引き出すことができる。お互いに協力し合う関係を民の側から出していける ようにしていきたい。 ○ 今回の議論では委員から資料の提出があり、どこに問題があるか明らかになってきた と思う。この運営協議会はAJBのように官が勝手にやるのはよくないという考えの下で 始められたものであり、このように問題点の調整が行われることはとても望ましいことで ある。  ワンストップサービスはコンシューマーの側から見てのものであり、利用者の利便性を 高めても、情報を提供する側からは必ずしも利益が上がることにはならない。  まず、官の側で利用者の利便性を確保するためこの最小限の部分を提供する義務が生じ ると考えている。ワンストップサービスはあくまでコンシューマーの立場からの話である ので、利便性とビジネス性の折り合うところをその時々で探っていくべきであり、この運 営協議会はまさにそのような場であると思う。  今後の検討事項として、セキュリティをどう確保するかも重要である。虚偽の書き込み やすり替え、システムの防衛など、解決すべき問題は多くある。  次回以降はシステムの具体的な仕組みについて、庶務担当の方から、今まで提出してい ただいた資料を整理する形で粗い案でもよいので出してもらい議論したい。また、今回の 話は次回も更につめていくこととしたい。  次回は12月1日金曜日の10:00から、次々回は12月14日としたい。 (以上)